コラム

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てんかんとけいれんの違いは?

兵庫県神戸市・六甲で開院している在宅医療・一般内科・血液内科・脳神経内科(認知症外来)の赤坂クリニック/スナメリ訪問看護ステーションです。脳には神経細胞が集中しており様々な情報を処理しています。また脳の神経は興奮と抑制がバランスよく働いています。「てんかん」とは、脳の神経細胞が一時的に異常な電気活動を起こすことによって生じる「てんかん発作」を繰り返し起こす病気です。子供と65歳以上の高齢者に多いといわれています。今回はてんかんとけいれんの違いなどについてお話します。

てんかんとは?

脳の神経細胞が過剰な電気的興奮に伴い、意識障害やけいれんなどを発作的に起こす病気です。

けいれんとは?

  • 自分の意志とは関係なく、目の周りがピクピク動く、手足が時々ピクピク動くなど勝手に筋肉が強く収縮する状態のことです。
  • 発熱・感染症・電解質異常・薬物・頭蓋内病変などによっても引き起こされます。

てんかんの原因

  • 特発性てんかん…検査をしても異常がみつからない、原因不明のてんかん
  • 症候性てんかん…脳に何らかの障害や、脳の一部に傷がついたことで起きるてんかん

     出生時の仮死状態・低酸素、脳炎、髄膜炎、脳出血、脳梗塞、脳外傷など

てんかんの症状

  • 全般発作:大脳の両側にまたがる広い範囲で過剰な興奮が起こることで発生する発作です。発作時にはほとんどの患者さんの意識はありません。全身が硬くなる硬直発作や、力が入らなくなる脱力発作がみられます。
  • 部分発作:過剰な電気的興奮が脳の一部に限定されて起こる発作です。意識がはっきりしている単純発作と、意識障害を伴う複雑部分発作があります。手足がひきつったり、首や目が勝手に動く運動発作、音が聞こえたり手が痺れる感覚発作、吐き気や頭痛が起こる自律神経発作があります。

てんかんの診断

  • 発生時の状況・意識状態の確認
  • 脳波検査
  • 頭部CT・MRI

てんかんの治療

  • 抗てんかん薬の内服を基本として、発作をコントロールします。
  • 抗てんかん薬を多剤併用することで有効性が高いといわれています。
  • 抗てんかん薬が効かない薬物抵抗性てんかん(難治性てんかん)は手術が検討されます。発作が起こっている部分を切除する焦点切除術や、電気回路を遮断する脳剥離手術などがあります。

当院は予約制です。気になる症状がありましたら、一度お電話でご相談ください。