コラム

コラム

コラム

ボツリヌス治療(ボトックス注射)について

神戸・六甲で開院している在宅医療・一般内科・血液内科の赤坂クリニックです。

しわの治療で知られているボツリヌス療法ですが、痙縮(けいしゅく)にも効果的です。痙縮とは手足のつっぱりのことで、脳卒中の後遺症に多くみられます。痙縮を改善することによって、患者さんは着替えがしやすくなったりします。ご家族も在宅での介護がしやすくなり負担が軽くなります。今回はボツリヌス治療についてお話します。 

ec586c1f4893a298061e46a84c25d2de_s

ボツリヌス菌って?

嫌気性の細菌のひとつです。食中毒を引き起こし、稀に死亡する場合もあります。

ボツリヌス治療って?

  • ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンと呼ばれるたんぱく質を有効成分とする薬(骨格筋弛緩剤)を筋肉内に注射し、痙縮の改善を図る治療法です。ボツリヌストキシン を筋肉内へ注射すると、筋肉の緊張をやわらげ、痙縮を改善することができます。 ボツリヌス菌そのものを注射するわけではありません。ボツリヌス菌に感染する危険性はなく、ボツリヌス菌が体内で増えることもありません。
  • 手足(上肢・下肢)の痙縮の治療には保険が適応されます。 

ボツリヌス治療の効果

  • 手足の筋肉がやわらかくなり、動かしやすくなります。日常生活作動がしやすくなります。
  • 手足のつっぱりがやわらぐことによって、痛みもやわらぎます。
  • リハビリがしやすくなります。(ボツリヌス療法はリハビリと一緒に行います)
  • 関節が固まって動きにくくなったり、変形するのを防ぎます。
  • ご家族の介護もしやすくなります。 

ボツリヌス治療の治療法は?

  • 痙縮のみられる筋肉に注射します。
  • 効果は注射後、数日から2週間で現れ、3~4か月持続し、効果が弱まってきたら次の治療を行います。
  • 理学療法士とリハビリテーションを一緒に行います。 

ボツリヌス治療は保険適応ですが高額な治療です。お考えの方はお気軽に電話でお問い合わせください。