多血症について~クリニックで瀉血を行っています~
神戸・六甲で開院している在宅医療・一般内科・血液内科の赤坂クリニックです。
今日は多血症についてお話したいと思います。
多血症とは?
多血症とは、血液中の赤血球が増える病気です。3つに分類されます。
- 真性多血症…骨髄中の血液を作る細胞が癌化するために起こります。
- 二次性多血症…何らかの原因に反応して血液中の赤血球の総数が増加して起こります。
- 相対多血症…見かけ上に赤血球が増えるために起こります。
その症状は?
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- 頭痛
- ふらつき、めまい
- 耳鳴り
- 赤ら顔
- 高血圧症
- 入浴後の身体の痒み
などがあります。
また、赤血球の増加だけでなく、血小板も増加するため、血液の粘度が増すため血栓ができやすくなります。そうすると、一過性虚血発作、脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こすこともあります。
症状だけでは病気に気づきにくいため、健康診断や人間ドックなどの血液検査で発見されることが多いようです。
その基準は?
血液検査でヘモグロビン値が男性で18.5 g/dL、女性で16.5 g/dLを超えると多血症と診断されます。
どんな人がなりやすいのか?
男性で、高齢者方が多いといわれています。
原因と治療法は?
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真性多血症…原因は詳しくわかっていません。遺伝性であると考えられています。
原因がわからないので、その治療法として「瀉血」をおこないます。
瀉血とは、過剰な血液を抜き取る方法です。
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または投薬を開始します。
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- 「真性多血症」の場合は、気づかないでいると、高血圧症による動脈硬化多血症や心筋梗塞、脳梗塞などを発症する可能性もあります。また治療せずにいると2年で死に至る確率が50%に上昇します。
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二次性多血症…慢性の肺疾患、肺胞の異常や、心疾患で酸欠を起こして、心臓や血管の異常による血流の不足などで起こります。また、悪性腫瘍の組織が赤血球を増やす場合もあります。原因となっている病気の治療をすれば改善します。
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相対多血症(ストレス性多血症)…脱水症状で血中濃度が上昇している場合です。見かけ上は赤血球が増えていますが、絶対数は増えていません。肥満、高血圧症、高尿酸血症などにかかっていたり、また喫煙者に多くみられます。生活習慣を改めましょう。また、ストレスは赤血球を増やすといわれています。日ごろからストレスをためないようにしましょう。
多血症は自分では気づきにくい病気です。毎年定期的に健康診断を受けましょう。
また、日ごろから水分補給をこまめにしましょう。水分摂取はお茶ではなく水を飲みましょう。
当院では土曜日も瀉血を行っております。
血液クレンジングや美容目的には行っておりません。
気になる症状がある方は、お電話またはインターネットからご予約をお願いいたします。