コラム

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リンパ節の腫れとリンパ節腫脹のちがい・診断について

神戸・六甲で開院している在宅医療・一般内科・血液内科の赤坂クリニック/スナメリ訪問看護ステーションです。頚部・腋窩部・鼡径部などのリンパ節は細菌などに感染すると炎症を起こして腫れることがあります。

リンパ節が腫れる疾患は、このような炎症による場合と腫瘍の場合があります。今回はリンパ節腫脹についてお話します。

リンパ節が腫れる原因

  • 病原体が体内に侵入すると血液を介して頚部・顎下・耳下腺・腋窩部・鼡径部などでリンパ節の炎症が起こります。この炎症は病原体が全身に広がらないように各所で起こっていますが、病原体によっては全身のリンパ節に炎症を起こす場合があります。
  • 悪性リンパ腫などのリンパ節自体が癌化した場合や、癌の転移がみられることがあります。

ウイルスや細菌に感染した場合のリンパ節炎

  • 腫れたリンパ節に痛みを伴います。
  • 圧痛もみられます。
  • 高熱や倦怠感がみられることがあります。
  • この場合のリンパ節炎は抗菌薬や消炎鎮痛剤の服用で軽快します。

注意すべきリンパ節の腫れ

以下の場合は悪性腫瘍や癌の転移が疑われます。

  • しこりに痛みがない。
  • 圧痛がない。
  • 痛みのないリンパ節腫脹の他に、原因不明の発熱・体重減少・寝汗などがみられる。
  • 痛みのないリンパ節腫脹の他に、身体の痒み・皮疹がみられる。

リンパ節炎・リンパ節腫脹の診断

  • 腫れたリンパ節の大きさ、圧痛の有無、硬さ、表面の性状(なめらかなのか、ごつごつしているか)などを触って診察します。
  • 全身状態や病原菌を調べるためにも血液検査が重要です。
  • 針を刺したり、組織の一部を取り出して調べる検査(病理検査)を行う必要がある場合もあります。

  気になる症状がありましたら、まずはクリニックにお電話でご相談ください。