コラム

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病気と共存し最後までより良く生きる〜当院設立の想い〜

ガンで治療中の患者様の「血液」のライフラインを、最後の最後までつなぎたい。

そんな思いで当院は開院いたしました。

大きな病院で手を尽くしたのち、「最後の大切な時間は在宅で」ということもガン治療を行う上ではよくある話です。

その時に、在宅で輸血を続ける環境を整えることができれば、少しでも長く、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を保ち、元気を維持する時間を延ばすことが可能な場合があります。

しかしながら、在宅での輸血に対応をしている個人病院はまだまだ数が少なく、輸血をあきらめて最後の時間をすごす患者様、そしてそのご家族様も少なくないでしょう。

在宅輸血を可能にすることで、少しでも血液難民を減らしたい。そして患者様、看護者様の大切でかけがえのない時間を少しでも長く、そしてよき時間となるよう応援したい。

その一心で当院は24時間365日、在宅でガンと向き合う患者様・看護者様のサポートを行っています。

在宅輸血を行う理由

これまでの輸血の常識はみなさん以下のようなイメージではないでしょうか?

[su_note note_color=”#faf7f9″ radius=”2″]<朝9時>

病院へ行き血液検査。
外来で結果を待ちながら待機。

<11時過ぎ>

診察でデータを確認し、結果が良ければ輸血血液センターに血液のオーダー。血液の交叉試験を経て血液が合っているかの確認。

<お昼2時>

交叉試験で問題がなければ輸血スタート。数時間かけて輸血。

<夕方>

帰宅。輸血後のけだるさなどと戦わねばならず、その日はくたくた。[/su_note]

こういった輸血での通院は、時には週に2,3度行う方もおられ、本当にお辛いと思います。

そんな通院での輸血の大変さを少しでも緩和・解消すべく在宅輸血に踏み出しました。

当院での在宅輸血は、前もって採血をし、院外検査の会社に出して交叉試験を事前に行うことも可能です。

血液は10日間保存ができるので、使いたタイミングで使えるよう保管をし、ご自宅のベッドで2時間ほど休んでいただきながら輸血を行うことが可能です。

在宅輸血のメリット

在宅での診療・輸血は、免疫力が落ちておられる患者様を感染症のリスクから守ることにもつながります。

また、移動をすることがありませんので、介護の方に多くの負担をかけることもありません。

最後の大切な時間をよりよく過ごすために

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治療を精一杯行った上で最後の時間を大切にと、在宅での療養を伝えられたとき、時に患者様やご家族様は、主治医に見放された、病気も受け入れられない気持ちになることがあるでしょう。

ホスピスだと輸血が十分されることもなく、弱い抗がん剤での治療で悔しい時間をすごさねばならないこともあるかもしれません。

最後の大切な時間。

在宅輸血の普及によって、本当は命をもっと長く保つことができるかもしれないのです。

元気を少しでも長く保ち、大切な時間を有効に使っていただくことができるかもしれないのです。

当クリニックのような在宅輸血を利用いただければ、余命1カ月といわれた患者様も半年1年と最後の時間を長くすることができるかもしれない。

ホスピスだけでなく、在宅で「病気と共存しながら最後までよりよく生きてゆく」

そんなお手伝いをさせていただきたい。

いつもそういった思いで診療に臨んでいます。