肺炎球菌ワクチンとは?
神戸・六甲で開院している在宅医療・一般内科・血液内科の赤坂クリニックです。
インフルエンザが流行する時期になりました。インフルエンザをきっかけに肺炎を起こすことがあります。体力が弱っている時、免疫力が低下している時に、肺に細菌が入ってしまうと、増殖し肺炎を起こします。インフルエンザウイルスに感染しますと、気道の上皮細胞の表面が壊され、肺炎球菌などの細菌が肺に侵入しやすくなっており、全身では炎症を起こす物質が増加しています。すると肺炎を発症してしまいます。肺炎は死因の第3位です。肺炎で亡くなられる方の約95%が65歳以上の方といわれています。そこで、肺炎を予防するために、インフルエンザワクチンと併せて、肺炎球菌ワクチンも接種することを推奨しています。今回は肺炎球菌ワクチンについてお話します。
肺炎球菌とは?
最も肺炎を起こす原因になりやすい細菌です。肺炎の他に、菌血症、敗血症、髄膜炎など重症の感染症を起こすこともあります。70歳以上の高齢者に感染が多くみられます。
肺炎球菌ワクチンとは?
肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し重症化を防ぎます。
しかし、この予防接種は、全ての肺炎を防ぐものではありません。肺炎球菌には 93 種類の血清型があり、使用されているのは23種類の血清型に効果があるワクチンです。
予防接種後、抗体ができるまで約3~4週間かかります。
肺炎球菌ワクチンの接種時期は季節を問わず行っています。
接種対象となる方
・65歳以上の高齢者
・心臓の病気・呼吸器の病気・糖尿病・腎臓の病気などの基礎疾患を持つ高リスクの方
接種費用について
平成26年10月1日から、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンが定期接種となっております。接種対象者は毎年異なります。
接種費用は医療機関やお住まいの自治体によって異なります。また、自治体によって接種費用の助成を行っています。
対象外の方は自費で予防接種を受けることができます。 料金につきましては、電話でお問い合わせください。