花粉症の治療と対策~薬と検査のお話~
花粉症の治療と対策~薬と検査のお話~
神戸・六甲で開院している在宅医療・一般内科・血液内科の赤坂クリニック/スナメリ訪問看護ステーションです。
今回は花粉症(アレルギー性鼻炎)の検査や、花粉症の初期治療を始めたが、本格的に症状が出始めた場合の治療や対策などについてお話します。
検査
血液検査でアレルギーによる症状かどうか判定することができます
- 好酸球…白血球の一種で、アレルギー反応があると上昇します
- 血清特異的IgE抗体…アレルゲンの原因の検索のために行います
皮膚科では皮膚テスト、耳鼻咽喉科では鼻鏡検査、鼻汁検査などを行うことがあります。
治療
薬物療法は、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、ステロイドの3種類があります
- 抗アレルギー薬:ヒスタミンの発生と放出を抑えることにより症状を軽くします。また症状が出始めるのを遅らせることができます。効果が出るまで2-4週間かかるので、花粉が飛び始める2週間くらい前から飲み始め、花粉のシーズン中は飲み続けます
- 抗ヒスタミン薬:くしゃみ・鼻水・目のかゆみがひどい時など、すでに出てしまった症状に効果があります。抗ヒスタミン薬は効果は高いですが、持続時間が短く、また鼻づまりにはほとんど効果はありません
- ステロイド:ステロイドの点鼻薬は鼻づまりだけでなく、くしゃみ・鼻水にも効果があります
耳鼻咽喉科では、行っている施設は限られますが、「特異的免疫療法」という原因となるアレルゲンエキスを薄い濃度から少しずつ注射し、体をアレルゲンに慣らしてアレルゲン反応が起こりにくくすることを目的とした治療を行っています。数年間かかる長期の治療ですが完治することがあります。その他、レーザー治療、電気凝固法、凍結手術などが行われています。
対策
- 外出時にマスクや眼鏡をする
- 帰宅したら衣服や髪から花粉を払い落とす
- 手洗い、うがいをする
- 洗濯物は室内に干す
- 拭き掃除をして花粉を除去する
早めに花粉症対策をし、規則正しい生活を心がけて過ごしましょう。